地域医療を守るための挑戦 健康診断事業譲渡の決断の裏側
- 医療業
地域の信頼を背負う病院の葛藤
A総合病院は地域医療の中核的な役割を担ってきた存在。しかし、近年の人手不足や診療報酬の改定などの影響により、厳しい経営状況にありました。特に、A病院の抱える健康診断事業は健康診断・人間ドックに特化したクリニックに比べると利益率が低く、既存の体制のままでは収益性を維持することが難しい状況にありました。
健康診断事業の重要性と地域医療を守るための決断
それでも、健康診断は地域住民の健康を守る重要な役割を果たしており、単純に事業を廃止するという選択肢は取れませんでした。
そんな中、より良い形で事業を存続させる道を模索するため、病院は金融機関へ相談を行ったのです。そして、金融機関の紹介を通じてジャパンM&Aソリューション株式会社が事業を引き継ぐお相手探しのをお手伝いすることとなりました。
新たな可能性を探る決意
健康診断事業を譲り受けるためには、医療の専門知識と医師の確保が必要であり、また、「健康診断・人間ドック」で収益を確保できる適切な買い手を見つける必要がありました。当社は粘り強く買い手候補の探索を進め、近隣で健康診断事業を拡大しようとしている事業者にアプローチを試みたのです。
双方がwin-winとなる結果に
弊社からコンタクトを取ったところ、買い手候補からは早い段階で興味を示していただけました。
その後の交渉では、双方の理解を深めるために時間をかけて話し合いを重ね、独占交渉権の付与後はさらに具体的な条件調整を行いました。
最終的には、売主が所有する既存設備を賃貸借契約として利用するという条件で合意に達し、無事に成約に至りました。このプロセスは、単なる事業譲渡の枠を超え、双方が地域の健康と医療の未来を考える中で実現したものでした。
今回成約できたポイント
今回のM&Aが成功したのは、以下の点が大きかったと考えられます。
① 売主からの提案が契機
買い手候補は、売主が有していた地域内の情報をもとに接触した事業者でした。売主と弊社が緊密に連携を取りながら進めたことで、スムーズに譲渡を完了させることができました。
② 粘り強い条件交渉
譲渡に際しては、設備利用の方法や賃貸条件など、数多くの項目について詳細な交渉が必要でした。しかし、双方が互いの立場を理解し、妥協点を見つけるために時間を惜しまず交渉を続けた結果、双方が納得できる条件で合意に至ることができました。
③ 地域医療を守る使命感
最終的には、地域の健康を支えるという共通の目的が、売主と買い手を結びつけました。この譲渡によって、地域住民が安心して利用できる健康診断事業の継続が実現し、地域医療の未来への大きな一歩となりました。
相談されたら断らない!
M&Aアドバイザーがご相談を伺います。
お問合せ・ご相談は
無料で受け付けております。
事業承継・会社譲渡・事業売却など、
何でもご相談ください。