CASE

M&A成約事例

家族の介護をきっかけに事業承継を決意

  • 後継者問題の解決
  • 建設業
  • サービス業

家族の介護のため年内に事業承継したい

 経営者の年齢も70歳を超え、その親族も合わせて高齢期を向かえる。日本の高齢化社会においては経営者自身だけでなく、取り巻く家族等の都合もあり引退を余儀なくされるケースもある。
 当社の提携先から話しを頂いたのは2021年春頃であった。事業承継の相談内容は「家族の介護のために年内を目途に事業承継を行ない、雇用している従業員を引き継ぐためにM&Aをしたい」という内容であった。
 同社は特殊な内装施工を行える企業(以下、A社という)で、その特殊性に目をつけていた得意先との関係で継続的な売上ができていた。

多数の候補から選んだ譲受企業

 案件を引き受けた当社では、売上の構成に課題があると感じていた。それは、売上の大半が得意先1社であり、人的な関係により取引が継続している場合、A社オーナーの引退等で取引がなくなる可能性があるからである。課題を認識した上で、譲受企業を選定する際のポイントは同業の買収による規模拡大ができるか、商流の上流にある買収によるコスト削減ができるか、内装業を外注している会社の内製化によるコスト削減ができるかであった。
 候補としてでてきたのは、アパートの管理をしている企業。A社を買収することで原状回復を行っている外注費を内製化してコスト削減を図るとともに、A社の既存売り上げを取り込む狙いであった。

両社合意で条件の調整へ

 A社・譲受企業側ともに、基本合意に同意し、譲渡のためのデューデリジェンスの手続きに入った。A社には、国の定める許認可を満たすために「経営業務管理責任者」という同業界での一定の経営経験を有しており一定の基準を満たした人物を置く必要があった。
 最終的にA社のオーナーが慰留し、新たな人物がみつかるまで継続して会社に残ることになった。こうして、本案件の株式譲渡はクロージングした。 

突然の事業承継に備える

 今回は、自身の都合ではなく家族の都合で事業承継を決意したケースであった。病気やケガ等で突如として経営を退く場合、会社の展望、譲渡時の希望等が上手く承継されないケースがある。事前に事業承継について考えておくことが円滑に進められるポイントとなる。

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