複数ある事業を整理したことによって成功した事業承継
- 後継者問題の解決
- 事業の選択と集中
- サービス業
案件概要
東京で洋菓子製造販売と複数の喫茶店舗を運営する老舗企業は、創業オーナーが80歳を超え、数年前より事業を手伝う息子の妻に託すことを検討。
クローズまでの経緯
創業オーナーは、洋菓子製造を営む傍ら10年程前に害虫駆除事業を運営。担当社員は2名で利益率は高く、都心の飲食店舗などから安定的な受注を得ていた。
創業オーナーの息子の妻は洋菓子販売に注力したいという希望があり、害虫駆除事業を売却するという結論にいたった。売却先の希望は、事業を継続的に拡大してくれる会社。
当社は害虫駆除事業を加えることでシナジーのある対象をピックアップした。参入したがらないニッチな内容で規模が小さいことも奏功し、飲食チェーンやビル管理会社など複数の候補が名乗りを上げ、オーナーは目的や展望を話し合うことができた。
最終的にオーナーが選んだのがドラッグストアへの備品管理などを行う優良企業で、面談を通じて自分が育てた事業を伸ばしてもらえると感じたからである。担当社員の2名も新たなオーナーとその経営環境にモチベーションを上げることとなった。
ポイント
「会社は全部まとめて売らなければといけない」と誤解する企業オーナーは少なくありません。決してそんなことはなく、自分たちの将来にとって良いと思える事業や営業エリアを残していく「選択と集中」を承継を通じて行う発想こそ大切です。むしろ、後継者には荷が重いことが障壁となりがちな親族内承継を円滑にする手段でもあるのです。もちろん、将来性や人材など事業を精査する判断材料は欠かせません。
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